朝起きるのがつらい? それでも天職を見つければ人生は一変する

『仕事の流儀(The Art of Work)』(2015年)は、自分の「天職」、つまり喜びをもたらし、人生に意味を与えてくれる特別な目標を見つけるための一冊です。この要約では、天職の見つけ方と、見つけた後にそれに従って生きる方法を学べます。天職こそ、充実した人生を送る秘訣です。ぜひ逃さないでください。

この要約で得られること:天職とレガシーの見つけ方

朝起きたとき、どんな気分ですか? ベッドからなかなか出られず、今日もまた楽しくない仕事の一日が始まるのかと、憂うつになっていませんか? もしそうでも心配はいりません。多くの人が同じように感じています。まだ自分の「天職」を見つけていないからです。

天職とは、朝起きる理由であり、何かを成し遂げようと努力する理由です。それを見つければ、毎朝勢いよくベッドから飛び起き、世界に変化をもたらす準備ができるでしょう。この要約では、天職を見つけることの利点と、その見つけ方について、明確な指針を紹介します。

この要約でわかるのは、次のようなことです。

  • 天職を持つことが、死後も自分を生き続けさせる助けになる理由
  • 失敗があなたをより良い人間にしてくれる理由
  • 「自力で成功した人」など存在しない理由

天職は人生に意味を与える

今の仕事が嫌いですか? そう感じているのはあなただけではありません。世界の人口のうち、実際に仕事を楽しんでいる人はわずか13%です。では、この数字を変えるにはどうすればいいのでしょうか? 自分を幸せにする仕事を探し、それ以外のことは一切拒否すればいいのでしょうか?

そうとは限りません。仕事で幸せを手に入れる最善の方法は、天職、つまり自分よりも大きな力であり、あらゆる行動の原動力となるものを見つけることです。そのためには、単に「幸せか苦痛か」だけで考えてはいけません。

人間は単なる快楽の追求者や不快の回避者であるべきではありません。人生に意味を与えようと努めるべきなのです。

痛みや失敗を避けてばかりいては、天職は見つかりません。夢をかなえる道のりでは、必ず困難に直面します。そうした困難を、自分が本当に好きなことを見つける過程の自然な一部として受け入れることが、前に進み続けるためには必要なのです。

著名な心理学者でホロコーストの生存者でもあるヴィクトール・フランクルは、このことをよく理解していました。誰もが生き続ける理由、自分を前へ押し出す大義を必要としている、と彼は書いています。

では、その大義はどう見つければいいのでしょうか? そこで重要になるのが「気づき」です。気づきは、天職に出合ったときにそれを認識する助けになります。

人は、何かの出来事や感情がきっかけとなって意識が開かれたとき、自分の天職を発見します。たとえば、ルーク・スカイウォーカーは、オビ=ワン・ケノービからジェダイの道を教わったことで、自分がジェダイになりたいと自覚しました。

ですから、難しいかもしれませんが、その出来事に注意を払い続ける必要があります。気づきとは、その瞬間が来たときにそれをつかめるよう準備しておくことです。

天職を見つけるもう一つの良い方法は、人生における主な出来事をすべてリストアップすることです。一見それほど重要に思えない出来事も含めます。どんなときに最も充実感、幸福感、達成感を覚えましたか? その瞬間に共通するものを探してみてください。天職は、それらを一つにつなぐものかもしれません。

良い指導者を見つけ、練習を続ける

天職を見つけ、それに従うことは個人的な旅ですが、一人で行うべきというわけではありません。他者からの支援を得ることが、とても重要なのです。

成功者を「自力で成し遂げた人」と見なしがちですが、現実には、ほぼ誰も一人で成功することはできません。実際、最も成功している人たちは、良いコーチや指導者を見つける方法を知っています。指導者は、天職に近づく過程で彼らを導いてくれます。

出会う人すべて、経験することすべてが、自分について何かを学ぶチャンスです。人生は学校なのです。スティーブ・ジョブズを考えてみてください。彼は夢を追って大学を辞め、面白いと思える授業や価値があると思える授業に潜り込んでいました。それ以外のことは、外の世界で人と働きながら学んだのです。

目標に向かう助けとなる人を見つけたら、次は行動する番です。天職は、練習することによってのみ身につけられます。

そして、練習の最善の方法は、知識と自己向上を求め続けることを決してやめないことです。つまり、失敗に慣れる必要があるのです。

練習とは、同じ簡単な作業を繰り返すことではありません。新しい領域へ自分を押し出し、間違いを犯し、そこから学ぶことです。

練習を筋肉づくりと考えてみてください。筋肉は、定期的に少しだけ限界を超えて負荷をかけると成長します。繊維が少し壊れ、その後再び作り直されるからです。

ただし、すべてを意志の力で成し遂げられるわけではないことも知っておく必要があります。どうしてもできないこともあります。それでかまいません。ですから、なかなか進歩できないなら、まだ正しい天職を見つけていないのかもしれません。

目標に向かって歩みを止めず、失敗から学び続ける

では、進むべき方向がわかったら、何をすればいいのでしょうか? ただ座って、物事の成り行きに任せればいいのでしょうか?

とんでもありません。あなたの旅はエスカレーターではなく、階段です。頂上に着くまで歩き続けなければなりません。

たとえば、天職が教えることだとします。目標に向かって努力をやめてはいけません。授業を続け、他の教師の仕事ぶりを観察し、図書館で指導法を学びましょう。ほんの少しでも立ち止まると、再開するのが難しくなるかもしれません。常に自分を向上させ続けてください。

でも、多少のつまずきは心配いりません。失敗は成功から遠ざけるものではなく、成功へ導いてくれるものだからです。

夢を追う人は誰でも、どこかの時点で挫折を経験します。その苦難を、学び、自分を高める機会として受け入れましょう。

これはまさに、スティーブ・ジョブズが自分の会社であるアップルを追われたときに起きたことです。彼は不運にくよくよせず、ピクサーに関わりました。アップルでの失敗から学び、ピクサーを非常に収益性の高い会社に育て上げ、最終的にはアップルに復帰して世界有数の企業へと変えたのです。

自分の失敗を考えるのに良いのが「ピボットフット(軸足)」という考え方です。バスケットボールでは、ドリブルせずに二歩踏み出したとき、最後に着いた足が軸足となり、その足を床から離すことはできません。しかし、体をその足の周りで動かし、パスやシュートのチャンスを探すことはできます。

言い換えれば、立ち止まったと思っても、まだ動けるのです。行く手を阻む壁は終わりを意味しません。自分が行きたい場所へ自分を連れて行くのは、あなた自身でなければなりません。

興味深い挑戦と多様性に満ちたポートフォリオ・ライフを生きる

「ポートフォリオ・ライフ」という言葉を聞いたことがありますか? おそらくないかもしれません。でも、あなたはすでにそれを生きているかもしれません。

ポートフォリオ・ライフでは、自分のアイデンティティは一つのものではなく、幅広い事柄に基づいています。たとえば著者自身も、単なる作家ではなく、父親であり夫でもあります。

ポートフォリオ・ライフには主に四つの領域があります。仕事、家庭、遊び、そして目的です。

「仕事」は主な仕事だけを指す必要はなく、取り組んでいる他のプロジェクトも含みます。「家庭」は家族や友人との関係のことであり、人生の意味の多くはそこから生まれます。ただ楽しむために何かをするのが「遊び」です。そして「目的」は人生の主たる目標、つまりリスクを負ってでもやり遂げたいことです。

フリーランスの増加は、ポートフォリオ・ライフの人気を示しています。2020年までにアメリカの労働力人口の40〜50%がフリーランスになり、2030年までには多数派になると言われています。

なぜ人々はフリーランスという働き方をそれほど好むのでしょうか? 人間は一つのことだけをするようにプログラムされたロボットではないからです。私たちの関心は多種多様で、そのすべてに時間を割けると気分が良くなります。多様性は意味のある人生の一部なのです。

心理学者のミハイ・チクセントミハイは、誰もが「フロー」と呼ばれる精神状態を目指すべきだと主張しています。フローは、あなたが得意なことと、あなたに挑戦を突きつけることが交わる場所にあります。簡単すぎる作業は面白くなく、難しすぎると不安になります。フローとは、その中間地点を見つけることです。

ですから、ポートフォリオ・ライフに多様性をもたらすさまざまな挑戦を求めましょう。ポートフォリオ・ライフを生きることは、天職のために生きることを意味するからです。

天職はレガシーであり、あなたはそのために生き続ける

天職は、小説を書くといった一つの仕事よりもはるかに大きなものです。なぜなら、それは自分だけのものではないからです。

天職は個人的な目標以上のものです。それはあなたのレガシー、つまりあなたが終えた後も長く他の人々を刺激し続ける仕事です。

自分のためだけに何かをしているなら、それは天職ではありません。だから、一つの傑作を生み出そうとするのではなく、天職はむしろ「畢生の大作」のようなものです。それはあなたの全作品、仕事全体なのです。

たとえばモーツァルトを思い浮かべるとき、『魔笛』や特定のソナタを思い出すかもしれません。しかし、一つの曲を挙げただけではモーツァルトの芸術性を捉えたことにはなりません。何世紀にもわたって人々に影響を与え、刺激し続けてきたのは、彼の生涯の作品全体なのです。

天職を理解するには、死を認めなければなりません。天職はレガシーでもあるからです。どんなに努力しても、天職を完全にやり終えることは決してありません。そして、死への恐れは実は役に立つことがあります。多くの人を最期まで創作へ駆り立てるからです。アインシュタインは臨終の床で、どうしても仕事を間に合わせようと眼鏡を求めたほどです。

残念ながら、死を止めることはできません。おそらくすべてをやり終えることはできないと受け入れる必要があります。しかし、あなたがいなくなった後も、レガシーはあなたの仕事を通して生き続けます。

漫画『アステリックス』の生みの親、アルベール・ユデルゾはこのことをよく理解していました。彼は『アステリックス』をたった一人で描いていましたが、それでも自分の漫画が自分より長く生き続けることを望み、シリーズを新しい作者ジャン=イヴ・フェリに引き継ぎました。それは彼にとってつらい決断でしたが、レガシーが生き続けることを確実にしたのです。

天職のために生きることは、仕事の流儀を極めるだけではありません。それは、安らかに生き、安らかに死ぬ術でもあるのです。

まとめ

本書の要点:

誰にでも天職があります。それは人生に意味を与え、前へ進ませてくれる理念です。だから、自分の天職を見つけるための気づきを養い、必要な幸福とバランスをもたらすポートフォリオ・ライフを生きるよう努めましょう。天職のために生きるとき、誇れる仕事を生み出せるだけでなく、より充実感を得られ、あなたが亡くなった後も他の人々を刺激し続けるレガシーを残せます。

実践のヒント:

リスクを取り、失敗しましょう。

何かに挑戦されることは良いことです。それがあなたを成長させるからです。だから、新しいことを受け入れるのを恐れないでください。そして失敗したら、それを活用しましょう。目標に近づくための学びの機会として使うのです。天職に従うとは、コンフォートゾーンを出て未知の世界を探求することにほかなりません。

さらに読みたい方へ:ジェフ・ゴインズ著『The In-Between』

多くの人は、次の大きな出来事が起きるのをじりじりしながら待つことに人生を費やしています。しかし、大きな出来事の「あいだ」にある瞬間こそが、実は私たちのアイデンティティや人生に大きな影響を与えているとしたらどうでしょう? 大きな出来事だけに注目するのではなく、立ち止まって「あいだ」の瞬間を味わうとしたら? 本書は、ジェフ・ゴインズがその「あいだ」に経験した人生を変えるような出来事をまとめた一冊です。

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