No Explanation Required!(2021年)は、女性が自らの声を力強く発信するためのコミュニケーションツールを提供する一冊です。広範なリサーチと実際のケーススタディに基づき、謝罪や言い訳をせずに、自信を示し、昇進を交渉し、オフィスポリティクスを乗り越え、堂々とリーダーシップを発揮するための実践的なテクニックを紹介します。
本書の要点:職場で自分の価値を伝える
女性がトップリーダーの地位に少ないのは、性差別のせいだと言われることが多い。しかし一部の専門家は、女性が知らず知らずのうちに、いわゆる「Cスイート」=上級管理職レベルへの道を自ら妨げている可能性があると指摘する。
会議に入る前にそっとノックをしたり、手を挙げて発言の許可を求めたり、自分に利益のないプロジェクトのために遅くまで残業したり、威圧感を感じたときに愛想笑いをしたり、自分の成果をアピールしなかったり、女性的に見えるように声のトーンを和らげたりしたことはないだろうか。
もしそうなら、自覚しているかどうかにかかわらず、あなたは脅威に見えないよう、従順に振る舞おうとしているのかもしれない。しかし、そうした行動はあなたの権威を弱めてしまう。謝罪する、過剰に説明する、成果を控えめに語る――これらはあなたの力を手放す行為だ。
自分の力を取り戻すには、アサーティブにコミュニケーションし、自分の才能、価値、成果を堂々と認めることを学ばなければならない。あなたはすでにテーブルにつく資格を得ている。あなたの実績はそれ自体が雄弁だ。職場では最も自信に満ちた自分を見せよう。説明は一切不要だ。そうすれば、時代遅れの「女性らしさ」の基準ではなく、あなたのパフォーマンスによって評価されるだろう。
本要約は、職場でよりアサーティブかつ効果的にコミュニケーションする方法をコーチする。自分自身の足を引っ張るのをやめ、本来の可能性を最大限に発揮するためのガイドとなるだろう。
自分の手柄を堂々と語ろう!
女性は自分の業績や専門知識をあからさまにアピールすることに消極的であることが多い。しかし自己PRはキャリアの成功に不可欠だ。「本当のことなら自慢じゃない」ということわざもある通りである。
女性は、自己PRが無礼や傲慢に感じられるため、それを避けようとする。この感覚に見覚えがあるなら、他の多くの女性と同じように、成果を控えめに語るよう社会的に条件づけられてきたのだろう。しかし自分の功績を隠すと、周囲があなたの才能を十分に評価できなくなる。自分の勝利を周囲に思い出させなければ、それは記憶から薄れていく。何年も前のキャリアのハイライトでさえ、転職や昇進の際には依然として有効なアピールポイントだ。
賢明な自己PRは価値あるコミュニケーションのかたちだ。あなたの能力を強調し、意思決定者の注意を引く。不快に映るかもしれないが、競争の激しい分野では自己PRが必要不可欠である。あなたは職場に友達を作りに行っているのか、それとも出世しに行っているのか?
同様に、女性は自慢していると思われたくないために、自分の知識を披露するのをためらうことが多い。しかし専門知識を隠すのは逆効果だ。発言しないと、周囲はあなたの能力を過小評価してしまう。
自己PRへのこの消極性は、男女間の賃金格差の一因となっている可能性が高い。ある研究によると、女性の69%が公の場で自分の業績を控えめに話すことを好む。一方、男性は自己PRに対してはるかに抵抗がない。
効果的に自己PRするためのヒントをいくつか紹介しよう:
ポジティブに保つ――他人を貶めることなく自分の功績を述べる。
クライアントのレビューやフィードバックを引用する。相手があなたの仕事を褒めてくれたなら、それを伝えよう。
「私」を主語にした文を使い、個人的な成功の功績をしっかりと自分のものにする。
データや証拠で成果を数値化する。例えば「売上を35%伸ばしました」と言うことができる。
重要なのはバランスを取ることだ――過度な謙遜は避けるが、自慢屋になってもいけない。自分の専門知識と実績に誇りを持とう。努力してきたのだから、その成果を堂々と自分のものにしよう!自分の勝利をアピールすることは、あなたの真の才能と価値を伝えることになるのだ。
「いい人」を卒業しよう
女性は幼い頃から、礼儀正しく、周りに合わせ、争いを避けるよう条件づけられている。これはキャリアの選択にも影響し、教職、看護、カスタマーサービスなど、伝統的に「女性向き」とされる職業へと女性を導いてきた。そして他にも影響がある。競争の激しい環境では、過剰な「いい人」ぶりが女性の成功を弱めてしまうのだ。
女性が低賃金の「女性中心」の分野に集中しているのは、男女間の不平等を強化する社会的価値観のギャップを反映している。女性は「本質的に女性的」と見なされるキャリアを追求するよう奨励される一方で、影響力や積極性を必要とする職業は男性に委ねられている。
「感じの良さ」ではなく「有能さ」で評価されるためには、女性は職場で愛想よく従順でいなければというプレッシャーを克服しなければならない。いい人の女性は、昇進やチャンスのために自分から声を上げるのではなく、黙って努力が認められるのを待つ。子育てとキャリアを両立させるために、低い賃金を受け入れるなど謝罪や妥協をする。好かれたいという気持ちから、交渉、対立、批判を避ける。「いい人」でいることを優先すると、不当な扱いに対して声を上げたり、理不尽な要求に抵抗したりすることもできなくなる。
好感度の代わりに、敬意を目指そう。周囲からの承認を求める気持ちを振り払い、自分自身の成長に集中しよう。不満を抱えながら笑顔でいるのをやめ、「いい人」のエネルギーを建設的なアサーティブさへと転換しよう。
「いい人」から効果的にアサーティブへとシフトするための戦略をいくつか紹介する。
話を遮られたら、言い終えるまで話し続ける。可能なら立って話すようにしよう。
遮られた他の女性がいれば、それを指摘してサポートしよう。やがて相手もあなたのやり方に倣い、同じようにしてくれるだろう。
謝罪の前置きなしに本題に入る。プレゼンの練習をしすぎないこと。リラックスが自信を生む。
このアサーティブさの目的は意地悪になることではなく、境界線を確立し、自分の価値を主張することだ。「いい人」でなければというプレッシャーから解放されれば、自分や他者のために立ち上がり、確信を持って発言し、自分の専門知識を堂々と持つことができるようになる。あなたの才能は、見られ、評価され、大切にされるに値するのだから。
反射的に反応せず、熟考して応答する
チームを率いるということは、しばしば荒波の中で船を操縦するようなものだ。危機が訪れると、最も有能なリーダーでさえ圧倒され、熟考せずに感情的に反応してしまうことがある。しかし、混乱期に反射的なコミュニケーションに陥ることは、リーダーとしての信頼性を損なう恐れがある。
では、反射的コミュニケーションとは具体的に何だろうか?それは、周囲のストレスやネガティブさを鏡のように映し出し、論理ではなく恐怖に言葉と行動を導かせることだ。反射的なコミュニケーションはその瞬間の感情に支配されており、長期的な結果を無視している。誰にでも反射的になってしまう瞬間はある。タイトな締め切りに直面したとき、気難しい人たちと接するとき、評価されていないと感じたときなど。こうした状況はストレスフルな感情を引き起こし、注意を怠れば反射的なコミュニケーションへと発展してしまう。
強い感情を経験することは正常で人間らしいことだ。しかし不安定な状況で自己規律を欠くと、意思決定者から資産ではなく負債と見なされるようになるかもしれない。リーダーとしてのあなたの役割は、高ぶった感情を和らげることであり、悪化させることではない。では、どうすれば反射的なコミュニケーションから応答的なコミュニケーションへと移行できるだろうか?
まず、自分のトリガーを知ること。どんな具体的な状況があなたにストレスを与え、不適切な反応を引き起こしそうになるだろうか?自分のトリガーを把握すれば、その瞬間が来たときに自分を落ち着かせる方法を事前に計画できる。例えば、対立的なメールに返信する前に、立ち止まって深呼吸をする、といった具合だ。あるいは、緊迫した会議が控えているなら、事前に頭をクリアにする時間を設けることもできる。自分が脱線しないためのサポート方法を見つけよう。
応答的なコミュニケーションは、計画的で事実に基づいており、誇張、攻撃性、責任追及を避ける。これを維持するための戦略をいくつか紹介する:感情が高ぶっているときに即座に返信を撃ち返さないこと。反応するのではなく理解しようと努める。個人的な攻撃や余計なドラマに巻き込まれず、核心の問題に集中すること。熟考して応答する時間が必要なら、それを求めること。時には、間や短い沈黙が最も力強い応答となり得る。
自己認識と練習によって、反射的な衝動を管理する力は大きく伸ばせる。チームは、危機に際しても冷静で、選択肢を客観的に検討し、注意深く応答するリーダーを高く評価するだろう。応答的なリーダーシップの評判は、長期的にあなたの強力な武器となる。
謝るのをやめよう
女性は、実際には謝る必要がない場面で、絶えず「ごめんなさい」と言う傾向がある。この謝罪の反射は幼少期に由来する。少女たちは、スペースを取らず、他人に迷惑をかけないよう条件づけられて育つ。その結果、女性は昇給を求めるとき、休暇を取るとき、数分遅れたとき、あるいは単に重要な相手にメールを送るときにさえ、謝ってしまうことが多い。しかし、自分のニーズを主張する際に謝ってしまうこの本能は、職場で女性の立場を弱めてしまう。
不必要な謝罪は、周囲にあなたを軽視し、評価する口実を与えてしまう。ワークライフバランスを必要とすることに謝るのは、家族を二の次にすべきだと暗に示している。資格が足りないと謝るのは、自分にはチャンスを受ける資格がないと示唆している。非常に成功した女性でさえ、誇るべき場面で謝ってしまう。テニスチャンピオンの大坂なおみが、満場の観衆が応援するセリーナ・ウィリアムズを破って全米オープンで優勝した後、謝罪したように。
対照的に、研究によれば男性は女性よりも謝る頻度がはるかに低い。謝罪が必要だと感じる基準がはるかに高いのだ。女性が頻繁にする「なんとなく」の謝罪は、何らかの役割を果たすのではなく、不安や神経質さを露呈している。
あなたは自分がどれほど頻繁に不必要な謝罪をしているか、気づいていないかもしれない。意識を高めるために、メール内の謝罪表現をハイライトしてくれるJust Not Sorryというアプリを試してみてほしい。それによって、その謝罪がどれほど反射的になっているかが見えてくるだろう。
女性は受け入れられたい、評価されたい、衝突を避けたいという思いから、絶えず謝ってしまう。しかし衝突の回避は弱いリーダーシップにつながる。衝突に対処することはマネジメントに不可欠なスキルだからだ。
意味のない謝罪の代わりに、感謝の言葉を使ってみよう。遅れたことを謝るのではなく、待ってくれたことに感謝する。イベントに参加できないことを謝るのではなく、招待してくれたことへの感謝を伝える。
目的は冷酷になったり攻撃的になったりすることではない。不必要な謝罪があなたの自信を弱め、自分を縮こまらせようとする声を増幅させてしまうことを認識することだ。反射的な謝罪をやめれば、あなたの声がその実力によってクリアに響く余地が生まれる。
言葉を選ぶ
小さな言葉の選択が、あなたのコミュニケーションの印象を大きく変えることがある。自信に満ちたアサーティブな言葉を使うには、まず一文レベルで意図的になることから始まる。
例えば、依頼を丁寧に断るとき、「〜なので」「〜を除いて」「〜まで」といった接続詞の使用を慎重に考えよう。これらの言葉は、相手に説明を求めることで、あなたの決定に異議を唱える余地を与えてしまう。例えば、上司が土曜日に出勤してほしいと言ってきたとする。「その日はオフィスに行けません」とだけ述べれば、望まない押し問答の余地は残らない。しかし「子どもを見ているので行けません」と言えば、上司は子どもを連れてくることを提案でき、断りにくくなってしまう。
一方で、「〜なので」を戦略的に使うことで、依頼する際の自分の立場を強化できる。昇給を求めるのと、あなたの仕事が先四半期の利益に直接貢献したので昇給を求めるのとでは大きく異なる。接続詞があなたの価値を強調するのだ。
依頼するにしても背景を説明するにしても、すぐに本題に入ろう。KISSの原則――「Keep It Simple, Stupid(シンプルにしておけ)」を忘れずに。個人的な詳細は、良くても気を散らすだけ、悪ければ話しすぎになる。
また、説明の必要のない決定を正当化しないこと。不適切な責任を引き受けるよう頼まれたら、きっぱりと「ノー」と言えば十分だ。正当化は、余地がないところに議論の余地を示唆してしまう。
このアドバイスは、アイデアを売り込むときにさらに重要性を増す。以下の8分間ピッチの公式を試してみよう:
2分間:自分の意図、約束、得たい結果を説明する。
2分間:自分の主張を裏付ける証拠を提示する。
2分間:自分がその役割にふさわしい唯一の理由を伝える。
最後の2分間:明確な依頼、提案、要請を述べる。
このインパクトの高い構成は、他の重要な会話にも応用できる。望む結果から始め、証拠を示し、自分のスキルを強調し、依頼をする。
インパクトのあるコミュニケーションには、一文レベルの注意深さが必要だと覚えておこう。慎重に選ばれた言葉と、直接的で焦点の定まったアプローチが、自信とリーダーシップの能力を示すのだ。
まとめ
働く女性として真剣に受け止められたいなら、謝るのをやめ、自分の業績を堂々と認め、人に好かれようとする曖昧な言い方よりも率直なコミュニケーションを優先することだ。あなたの言葉は重要だ――だから賢く選ぼう。そうすれば、あなたはリーダーとして頭角を現すだろう。





