「声」を磨けば、欲しいセックスも給料も成功も手に入る

『手に入れる』(2020年)は、自分の「声」をコントロールし、人生で最も厄介な会話をうまく乗り切るための総合ガイドです。よくある失言を避けて会話の“衛生”を改善し、最高の自分を相手に示す方法を教えます。望む結果へと会話を導く力を身につければ、恋愛でも仕事でも、それ以外の場面でも成功を収められるでしょう。

あなたの「声」を活かし、他者に影響を与えて望む結果を手に入れよう

人生で欲しいものはすべて、難しい会話の向こう側にある。昇進を狙うときも、気になるあの人に好印象を与えたいときも、あるいは10代の子どもから二言以上の返事を引き出したいときも、成功は「何を言うか」「どう言うか」にかかっている。

だからこそ、会話力を高めることが、欲しいものを手に入れる鍵になる。コミュニケーションというゲームを極めれば、友人もお金もチャンスも自然と舞い込んでくる。とはいえ、会話の達人になるのは口で言うほど簡単ではない。どんなに雄弁な人でも、うっかり失言してしまうことはある。

そこで本要約の出番だ。この要約は、緊張や対立を生む悪い会話習慣を避けられるようデザインされている。大事な場面で使えるフレーズやテクニックを身につけ、日々のやりとりで人ともっとスムーズにつながることで、生活の質そのものを高めてくれる。

つまり、この要約が示すのは、正しい姿勢と意図をもって会話に臨めば、欲しいものをより多くより頻繁に手に入れられるということだ。

この要約で学べるのは、

  • 職場でのパワープレイ(主導権争い)への対処法
  • 相手の自尊心を傷つけずに否定的なフィードバックをする方法
  • 喧嘩が始まる前にそれを鎮める“魔法のフレーズ”

自分に正直になれば、人との会話はもっと実りあるものになる

言うまでもなく、自分が何を欲しているのかわからなければ、それを手に入れることはできない。 だから誰かと会話を始める前に、まず考えるべきは「理想の結果は何か」ということだ。

達成したいことがすぐに明らかな場合もある。たとえば就職面接なら、有能な社員になれると面接官に伝えたいと思うのが普通だ。そうでなければ仕事を得られない。

一方で、自分が欲しいものがそれほどはっきりしないこともある。デートを例に取ると、出会い系アプリのプロフィールの半数には「とりあえず成り行きに任せましょう」と書いてある。しかし、欲しいものを自覚していないばかりに、あとで後悔するようなことをしてしまう場合もある。

だからこそ、他人と話す前に、まず自分自身と対話する必要があるのだ。

ここでのポイントは、自分に正直になれば、人との会話はもっと実りあるものになる、ということだ。

自分が本当に望んでいることを理解するには、率直な内省が欠かせない。

自分が本当に欲しいものを明確にすることは、あらゆる会話の基調を定め、より情報に基づいた効果的な決断を下す助けになる。たとえば、心から求めているのが自分の才能の「承認」だとわかれば、会話ではもっと主張を強めたほうがいいかもしれない。一方、真に求めているのが「親密さ」なら、一般には主張を弱めて共感を重視した方がいいだろう。

自分の深いニーズに気づくようになると、本当に欲しいものは、もともと思っていたものとは少し違うかもしれないと感じ始める。欲しいものの具体的な形へのこだわりが薄れ、充足をもたらす多様なチャンスに心を開けるようになるのだ。

たとえば、著者のクライアントであるマットという男性は、自分は子どもが欲しいのだと思っていた。しかし彼は、より深い欲求は単に「愛情にあふれた家族の一員になること」だと気づいた。やがて彼はすでに子どもがいる女性と出会い、その子たちの代理の父親になることで幸せを見いだした。

本当に欲しいものを明確にすることは、会話の進め方に影響を与えると同時に、会話が時に差し出す意外な機会にも敏感にしてくれる。そうして欲しいものを手に入れやすくしてくれるのだ。

会話は大きく分けて「つながり」か「パワー」のどちらかである

さて、十分に内省を重ね、自分が欲しいもの──愛、富、仕事の成功──はわかった。しかし、それらの願望を生産的な会話にどう変換すればいいのかは、まだわからない。

そこで、あらゆる会話に応用してすぐに結果を出せる強力なテクニックを紹介しよう。

会話のたびに、自分にこう問いかけるのだ。「私はこの人とつながろうとしているのか、それとも自分を主張しようとしているのか?」。この問いの答えを知るだけで、会話における自分の立ち位置が即座に定まる。

ここでのポイントは、会話とはたいてい「つながり」か「パワー」のどちらかだ、ということだ。

「つながり」を選ぶなら、主たる関心は相手に向けられる。つまり、自分の欲求や必要を一時的に脇に置き、相手の欲求や必要に共感しようとするのだ。

一方、「自分を主張する」ことを選んだなら、あなたの焦点はパワーにある。すなわち、主たる関心は自分自身だ。これは必ずしも利己的であることを意味しない。単に、その状況では自分の強さや自尊心を示し、境界線を引き、あるいは自分の意見を表現することが重要だと判断したということだ。

当然ながら、状況によってふさわしい態度は異なる。自分を不快にさせる相手と向き合っているなら、パワーを主張するのが明らかに正しい道だ。しかし、個人的な人間関係においては、原則として「つながり」を選ぶべきである。

つながりは、あらゆる健全な人間関係の基盤だ。人はそれを通じて互いを知り、互いの成功に心を寄せるようになる。相手とつながるとき、あなたは相手のニーズを共有し、共に問題を解決している。

もしその代わりに、自分のニーズを前面に出し、パートナーに常に自分のやり方を通すよう要求すれば、それは非常に不健全な関係のレシピとなる。自己顕示欲や自己中心性で相手を押しつぶし続ければ、やがて相手はこちらの望みなど気にかけなくなるだろう。

だからこそ皮肉にも、私生活で欲しいものを手に入れる最善の戦略は、愛する人たちが欲しいものを手に入れる手助けをすることなのだ。短期的には自分の望みを妥協しなければならないかもしれないが、やがてあなたの成功を願って支えてくれる専属の応援団ができあがる。

職場のパワープレイには「乗らない」のが最善の対処法

家庭で通用することが、必ずしもオフィスで通用するとは限らない。

職場での会話では、パワーを求めることがしばしば望むものを手に入れる手段となる。同僚とのつながりを求めるなと言っているわけではない。ただ、この環境ではパワーが優先されることが多いのだ。

自分を主張することで、自分の専門領域における権威を確立し、同僚や上司からの尊敬を勝ち取れる。また、効率的なコミュニケーション、協力の依頼、業務の委任、顧客との交渉にも役立つ。

しかし、職場での自己主張がもたらす最も重要な恩恵は、ビジネスの世界にありがちな「パワープレイ」への対処だろう。

ここでのポイントは、職場のパワープレイには「乗らない」のが最善の対処法だ、ということだ。

パワープレイにはさまざまな形がある。命令を下し批判を浴びせることがリーダーシップだと思い込んでいる上司がいるかもしれない。あるいは、同僚がいつも話を遮ったり、こちらのアイデアをけなしたりするかもしれない。どんな状況であれ、適切に対応することが極めて重要だ。

では、職場でパワープレイに巻き込まれたら、どうすればいいのだろう?

もっとも良いのは、そのゲームに乗らないことだ。抵抗せず、いらだちや敵意を表に出さず、もちろん受動的攻撃的な言葉も口にしない。そうした反応は緊張を高めるだけだ。

その代わりに、寛容で許容的な言葉を使う。たとえば批判に対しては、「フィードバックをありがとうございます。参考にします」とか、「もし私が不快な思いをさせてしまったなら謝ります。それは意図したことではありません。どう前に進みましょうか?」などと言うのだ。辛辣な言い返しほどスッとするものではないかもしれないが、これがたいてい、緊張を和らげる最も効果的な戦略だ。

とはいえ、平和的なアプローチだけでは不十分なこともある。そんなときは、踏みとどまって問題に正面から取り組む必要がある。相手に二人だけで話したいと申し出よう。問題を提起するが、落ち着いて寛容さを保つ。「あなたのせいで不快に感じている」とか「なぜそんなに私を怒鳴るのですか」といった非難がましい言い方は避ける。

実際、「あなた」という言葉は一切使わないようにする。代わりに、「最近、お互いにストレスの多い状況でやりとりしているように思います。私はこのプロジェクトに真剣に取り組んでいます。状況を改善するにはどうしたらいいでしょう?」といった言い方で、状況そのものに言及するのだ。

落ち着きを保ち、大人の対応をし、緊張関係にある相手に和解の手を差し伸べること。それが、職場で自分のパワーを主張する最も効果的な方法だ。

相手の自尊心を傷つけてしまうと、欲しいものは得られにくい

難しい会話に臨むとき、進行している会話はそれだけではないことを心に留めておこう。あなたの頭の中でもう一つの会話が、そして相手の頭の中でも三つ目の会話が同時に進んでいる。

内的な会話が、外側の会話や話題とすっきり一致していれば理想的だ。しかし、あまりにも多くの場合、この内的な会話は話題から逸れていき、さらに悪ければ、話題と真っ向から対立する。

最も有害な内的会話は「エゴ・フック(自我の引っかかり)」と呼ばれる。これは、相手が批判されたと感じた瞬間に始まる、自己中心的な思考パターンだ。

ここでのポイントは、相手の自尊心を傷つけてしまうと、欲しいものは得られにくくなる、ということだ。

エゴ・フックが作動すると、会話全体の力学が一変する。最初、相手はこちらの言葉に注意深く耳を傾け、建設的に問題に取り組んでいるかもしれない。しかし、脅威を感じた瞬間、防御壁が一気に立ち上がり、感情が高ぶり、相手は自分のことしか考えられなくなる。

エゴ・フックが特に厄介なのは、相手にフィードバックをしようとしているときだ。たとえば寝室でのテクニックについてパートナーにアドバイスしようとしたことがある人なら、フィードバックがいかに個人的に受け取られやすいか痛感しているだろう。

だから、フィードバックでもっと実りある結果を得たいなら、自我の警報ベルを鳴らさない言葉遣いを心がける必要がある。言うは易く行うは難しだが、以下のアドバイスを参考にしてほしい。

第一に、誇張表現を避けること。「あなたはいつも気が散っている」とか「あなたは決して皿を洗わない」とは言わない。代わりに、フィードバックを特定の状況や行動に限定する。そうすれば、問題を相手の人格に結びつけずに済む。たとえば、「最近、気が散っているように見えるけど、何かあった?」とか、「昨日、皿を洗ってなかったね。次から気をつけてもらえる?」といった具合だ。

第二に、相手のやり方を批判せずに建設的なアドバイスをするよう努める。たとえば、「遅すぎるよ」とか「それはベストなやり方じゃない」とは言わない。代わりに、「こんな方法を試したことある?」とか「私が効果的だと思うテクニックはね……」といったフレーズを使おう。

フィードバックを、相手を責めない形で──さらに言えば、相手に言及することすら避ける形で──伝えられるようになれば、あなたはフィードバックの達人だ。

「デフレート・テクニック」で爆発的な口論を避ける

仕事で長い一日を終えた。あなたもパートナーも疲れ果て、腹も減っている。いつもなら簡単に片付く些細な諍いが、雪だるま式に大きくなり始める。

たぶん最初は、まだ十分食べられる食品を捨てたことへの受動的攻撃な一言だ。それがいつの間にか、金銭管理のずさんさや価値観のずれをめぐる口論に発展する。そして気がつけば、本格的な怒鳴り合いの喧嘩を繰り広げている。

さて、これは生産的なやりとりだっただろうか? 当事者は欲しいものを手に入れられたのか? もし欲しいものが「険悪な雰囲気」や「関係の亀裂」だったなら、その通りかもしれない。しかし、そんなものを望まないなら、こうした辛辣な衝突は避けるべきだ。誰のためにもならないからだ。

喧嘩をぴたりと止め、そのエネルギーを「つながり」へと向け直す素晴らしい方法が、「デフレート(鎮静)テクニック」だ。

ここでのポイントは、「デフレート・テクニック」を使えば、爆発的な口論を避けられる、ということだ。

このテクニックはシンプルな2ステップで構成される。第一に、相手の懸念に同意する。第二に、その解決に協力してほしいと頼む。

状況に当てはめてみよう。パートナーが、あなたは家事を十分にしていないと、とげのある言葉を投げかけてきた場面を想像してほしい。防衛的に反応したり、相手の悪癖を指摘したくなるのが人情だ。それをぐっとこらえる。代わりにこう言うのだ。「家事の分担がもっと平等であるべきだって、本当にそう思うよ。この問題に一緒に取り組んでくれない?」

ちょっと待って、何が起きた? あまりに一瞬で、その妙味を見逃したかもしれない。

まず、衝突しかけた話題を、二人が同意できることに向け直した。次に、問題解決の味方になってほしいとパートナーを誘ったのだ。

このテクニックに面食らって、対決モードに入ろうとしていた相手の多くが、言葉を失ってしまう。考えてもみてほしい、自分に同意してくれる相手と、どうやって口論できるだろうか?

もっとも、喧嘩を避けるのは健全だが、喧嘩は生産的なコミュニケーションではないからといって、あらゆる対立を回避すればいいわけでもない。実際、関係の中で絶えず小さな喧嘩を避けなければならないとしたら、それはもっと深い問題に取り組む必要があるサインかもしれない。

とはいえ、急ぐことはない。その話し合いは、二人ともリラックスして、何か食べ終わるまでとっておこう。

「お願い」と「質問」は行動を促す強力な手段

ここまでは、会話の最中にどうやって望むものを得るかに焦点を当ててきた。では、話し合いが終わった後には何が起こるだろう? 理想的なのは、双方が学んだこと、あるいは決めたことを建設的な行動に移すことだ。

たとえば、同僚とオフィスにビーチサンダルで来るのは不適切だと長々と話し合った直後に、翌朝その同僚が同じサンダルで現れたら、かなり腹が立つだろう。

だから、会話から望む結果を得るためには、相手が言葉を行動に移すよう仕向ける言葉を知る必要がある。そして、会話の後に勢いを維持する最善の方法の一つは、会話の最後を「お願い」か「約束」にすることだ。

ここでのポイントは、「お願い」や「質問」が行動を促す強力な手段になる、ということだ。

お願いをすることで、相手に実行してほしい具体的な行動を明確に示せる。「今後の大きな出費は、事前に私に相談してくれると信じていい?」とか「これからは正直でいてくれると信じていいかな?」といった具合だ。

これは逆方向にも機能することを覚えておこう。誰かに何かを頼まれたら、承諾すべきだ。それは相手を尊重している証拠になり、二人の間に互恵の感覚を築く。何しろ、こちらのお願いに応えてもらえないのに、どうして相手のお願いに応える気になるだろうか?

お願いの代わりに「質問」を使う手もある。行動を促す魔法の質問は、「……したら、どうなると思う?」で始まるものだ。この種の質問は、相手に「それは自分の素晴らしいアイデアだ」と思わせることで、こちらのアドバイスに従わせる見事な方法である。

たとえば、10代の子どもにもっと勉強させたいなら、「試験勉強をしなかったら、どうなると思う?」とか「締め切りを守らなかったら、どうなると思う?」と尋ねてみるといい。

「……したら、どうなる?」と問うことで、相手は自分の行動の結果──ほぼ間違いなく避けたいと思っている結果──について考えざるを得なくなる。この「痛みのポイント」が明らかになったところで、解決策を差し出すのだ。その望ましくない結果を避けられる行動変容を提示する。

さあ、これで彼らは行動を変え、双方とも欲しいものを手に入れられるというわけだ。

最後に

あなたの「声」は、人生で欲しいものを手に入れるための最大の資産だ。だから磨きをかけよう! 言葉遣いを整え、感情を抑え、相手の欲求やこだわりを真剣に受け止める努力をすることで、会話はすぐにもっと楽しく、そして実り多くなる。会話の質を高めれば、人とつながることが自然にできるようになり、問題はおのずと解決し、ドアは大きく開かれる。

すぐに使えるアドバイス:

難しい会話の前には、計画し、練習し、ロールプレイをしよう。

現実の会話は一発勝負だ。セリフを間違えたり、出番を逃したりしても、あとで編集してごまかすことはできない。だから、大きな賭けのかかった会話が控えているなら、事前に徹底的に準備すべきだ。有効な方法の一つは、セリフのロールプレイだ。鏡の前で演じる必要はないが、想定される議論と反論を頭の中でシミュレーションしておくくらいはしよう。実際の場面で、言葉につまらずに済めば、はるかに自信に満ち、説得力のある話し方ができるはずだ。

次に読むべきは、マーシャル・ゴールドスミスの『What Got You Here Won’t Get You There(ここまで来たあなたを次へ進ませないもの)』

良い流れに乗ってきましたね! その勢いを保つために、ぜひこの本の要約に飛び込んでみてください。あなたのキャリアアップを妨げているかもしれない行動を特定する方法を学びましょう。

この要約で見ていくように、成功者にも短所はあります。実は、成功者だけが陥りがちな悪い習慣というものがあります。たとえば、「勝ちたい」という欲求があまりに強すぎて常識を覆い隠し、結果的に誤った判断を下してしまうことがあります。また、目標に固執するあまり、成功の定義が狭くなりすぎて、目の前のチャンスに気づけなくなることもあります。『What Got You Here Won’t Get You There』の要約は、こうした弱点とそれ以外の課題にも取り組み、あなたがプロとしてレベルアップする手助けをしてくれます。

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