なぜ彼はフェラーリを売ったのか?敏腕弁護士がヒマラヤで見つけた「人生を変える7つの智慧」

『フェラーリを売った僧侶』(1997年)は、現代生活が抱える問題への処方箋を提示する。寓話形式で、元弁護士ジュリアン・マントルの悟りに至る物語を描き、より幸せで、より充実し、より光明に満ちた人生を送るための助言を与えてくれる。

本书のポイント:神秘の寓話が、あなたの人生観を変える

ウサギとカメの話を知っているだろう。勝てるはずのカメにレースを挑まれたウサギは、勝つ確信があった。ウサギは一気に駆け出して大きくリードし、一休みしようと昼寝を決め込む。結局、はるかに遅いカメがレースに勝ってしまう。こうした物語、つまり寓話は、考えや教訓を楽しく記憶に残る形で伝える手段として使われてきた。

では、想像してみてほしい。最も大切な持ち物を売り払い、慣れ親しんだ生活を捨て去るほどの力を持つ寓話を聞かされたとしたら。一体どんな寓話に、それほどの説得力があるのだろうか。このまとめでは、人生の見方を変える力を持つ寓話を紐解いていく。それは、フェラーリを売って僧侶になった、ある架空の弁護士の物語だ。さらに、次のことも学べるだろう。

  • なぜ心は庭園のようなのか
  • 灯台のイメージが、より良い人生への道しるべとなる理由
  • 相撲取りが思い出させてくれること

富と権力を持つ弁護士として働く中で、ジュリアン・マントルは霊的な目覚めを経験した

これは、一見すべてを手に入れたかに見えた男、ジュリアン・マントルの架空の物語である。名門ハーバード・ロースクールを卒業したマントルは、全米で最も有名な法廷弁護士の一人だった。年収は7桁(ドル)。豪邸に住み、外には赤いフェラーリが停めてあった。まさに夢の生活を送っていたのだ。

しかし、その裏では苦しんでいた。仕事量は彼の手に負えないほど膨大だった。毎日新しい重要案件がマントルに舞い込み、彼はあらゆる訴訟に真摯に取り組んだ。やがてストレスが限界に達し、ある日、マントルは重度の心臓発作を起こして法廷で倒れてしまう。その出来事以来、彼が弁護士業に戻ることはなかった。実際、心臓発作の後、事務所の誰も彼からの連絡を受け取らなかった。

噂によれば、彼は答えとシンプルな生活を求めてインドに移住したというが、それは事実だった。移住前に、マントルは豪邸とフェラーリを売却した。自分にとって、人生の意味を探すことが何よりも重要だと確信していたからだ。それから3年後、彼は元同僚のオフィスに何の前触れもなく現れた。顔には仏陀のような微笑みをたたえ、健康そのものの姿だった。マントルはインドで村から村へと徒歩で旅を続けていた。旅の途中で、老化を寄せつけないように見えるヨギたちの存在を知った。

カシミールでは、シーヴァナの偉大な賢者たちの話を耳にした。こうした新たな発見に触発されて、彼はヒマラヤ山脈へと足を踏み入れ、そこに住む僧侶たちと出会った。そしてその場所で、マントルは再び目覚め、ついに自分の魂を見つけたのだ。

神秘の寓話が教える「シーヴァナ・システム」の7つの原理

山の中で、マントルは「シーヴァナの賢者」と呼ばれる僧侶たちの一団を見つけた。その中の一人、ヨギ・ラマンはマントルに智慧を分かち与えた。二人は人生の意味について語り合い、マントルは活力を高め、創造性を磨き、より充実感を得る方法を学んだ。ただし、この教えを受けるには一つの条件があった。自分が来た場所に戻り、その教えを広めることである。

だからこそ、彼は法律事務所に戻った。人生を変えるシーヴァナ・システムを伝えるためだ。シーヴァナ・システムの土台となるのは7つの基本的な美徳であり、それぞれが見事な寓話の構成要素となっている。寓話は、美しい花々が咲き誇る静かで穏やかな緑の庭園から始まる。庭園の中央には巨大な赤い灯台がそびえている。しかし、その静けさは突然破られる。灯台の扉から相撲取りが大股で飛び出してきたのだ。身長約2.7メートル、体重約400キロ。その巨体を覆うものは、局部を隠すためのピンク色のワイヤーケーブルだけだった。

庭をぶらぶら歩き回っていると、金色のストップウォッチにつまずいて見つける。興味本位でそれを身につけると、たちまち意識を失って地面に倒れ込む。やがて目を覚ますと、周囲の黄色いバラの香りでエネルギーが満ちている。すぐに跳ね起きて左を見ると、なんとダイヤモンドで覆われた小道が見えた。魅了された彼はその道を歩いていく。そしてその道は、彼を永遠の至福と喜びへと導いたのだった。

この話を荒唐無稽に感じる人もいるだろう。しかし、それぞれの要素はシーヴァナ・システムの側面を象徴している。これから続く章で、これらの原理についてさらに理解を深めていく。

充実感を得るには、心を制御することが不可欠だ

ヨギ・ラマンの寓話に出てくる庭園は、心を象徴している。多くの人は、心の庭をゴミで散らかしてしまう。ネガティブな思考や恐れというゴミで。だからこそ、シーヴァナ・システムの第一の美徳は「心を制御する」ことにある。心の庭を手入れしなければならない。そして、その最善の方法は、庭の門に立って見張ることだ。

心地よい前向きな思考だけを招き入れ、有害な思考を追い払う。結局のところ、思考が人生を形作る。価値ある思考で頭を満たせば、より良い生活水準を手に入れられる。平和で意味のある人生を送りたい?ならば、平和で意味のある思考を迎え入れよう。では、どうすれば心を充実した思考だけに集中させられるのだろうか?

実は、誰もが何を考えるかを選ぶ力を持っている。つまり、筋肉のように心を鍛えるのが鍵なのだ。第一歩は、集中力を高めること。シーヴァナの賢者たちが「バラの中心」と呼ぶ、集中力を高めるテクニックがある。このテクニックを実践するには、静かな場所と一輪のバラが必要だ。まずは、バラの中心をじっと見つめる。色や質感に細心の注意を払い、そのバラの美しさに思いを巡らせる。

最初は雑念が入り込むかもしれない。しかし、しばらく練習を続ければ、心はより規律正しくなる。毎日実践し、日ごとにバラを楽しむ時間を長くしていこう。やがて、思考を自在に操れるようになるだろう。心配事は消え、代わりに穏やかさと喜びが満ちてくる。

充実した人生を送るには、道しるべとなる「目的」が必要だ

シーヴァナ・システムの第二の美徳は「目的」だ。この原理は、寓話の中で灯台が象徴している。シーヴァナの賢者たちは明確な目的意識を持っており、だからこそ時間を無駄にしない。彼らは、この目的を果たす義務があることを知っている。

目的を表すのに、僧侶たちはサンスクリット語の「ダルマ」という言葉を使う。「人生の目的」という意味だ。ダルマは、私たちはこの地上でそれぞれの使命を果たすために存在するという古代からの信仰に由来する。ダルマを尊重することで、持続的な満足感と内なる調和を得ることができる。人生の使命を実現する最善の方法は、明確に定義された目標を設定することだ。だって、見えない標的には当てられないのだから。賢者たちが編み出した個人的目的を達成するための5ステップを紹介しよう。第一に、結果のイメージを心に描く。目標が減量なら、よりスリムで健康的になった自分の姿を思い描くのだ。

第二段階は、自分にプレッシャーをかけること。ただし良い意味でのプレッシャーだ。プレッシャーは、その人の潜在能力を引き出す後押しとなることが多く、素晴らしいインスピレーションの源になり得る。プレッシャーを作り出す良い方法は、自分の計画を他人に話すことだ。第三のステップは、時間軸を組み立てること。目標を軌道に乗せるには、締め切りを視野に入れる必要がある。第四のステップは、ヨギ・ラマンが「21の魔法のルール」と名付けたものだ。

これは、新しい行動も21日間続ければ習慣になるという考え方だ。最後のステップは、ただプロセスを楽しむことだ!

絶え間ない自己改善が、輝かしい人生の鍵となる

あの相撲取りを覚えているだろうか?彼もまたシーヴァナ・システムの美徳を象徴している。この美徳は「改善」と呼ばれる。絶え間なく終わりのない改善を意味する日本語だ。これは自分の可能性を解き放つことに関わっている。

この美徳のために、賢者たちは「輝かしい人生を送るための10の儀式」と呼ばれる10のステップを編み出した。第一は「孤独の儀式」で、毎日のルーティンに静寂の時間を必ず組み入れることを定めている。心を落ち着け、創造性を引き出すためだ。第二は「身体の儀式」である。この段階の目的は、体を動かすこと。体をケアすることで、最終的に心もケアされるのだ。

次は「生きた食物の儀式」だ。生きた食べ物だけを食べるべきとされ、菜食主義の食事が推奨される。第四は「豊かな知識の儀式」。人生を通して学び続けるべきであり、読書や勉強で心を刺激し続ける方法を見つけよう。第五は「内省の儀式」である。これは、日々の自分の行動を振り返ることに関するものだ。

今日、何かもっと良い行動ができたのではないか?第六は「早起きの儀式」だ。寝坊が好きな人にはつらいかもしれない。なぜなら、睡眠時間は6時間程度にして、太陽とともに起きるのが理想だからだ。次は「音楽の儀式」。できるだけ多く音楽を聴くことは素晴らしい。気分を高めてくれるからだ。第八は「言葉の儀式」である。

これは、自分を鼓舞する個人的なマントラを作ることだ。第九は「一貫性のある人格の儀式」。このステップの要点は、常に自分の信条に従って行動することだ。最後は「シンプルさの儀式」。シンプルな生活を送り、優先事項と意味のある活動に集中する。相撲取りを、改善を思い出させてくれる力強い象徴にしよう!

規律ある生活を送り、時間を賢く管理する

寓話の相撲取りには、もう一つ思い出すべき特徴がある。局部を隠すピンクのワイヤーケーブル以外は、まったくの裸だったのだ。そのケーブルは、実はシーヴァナ・システムの第四の美徳を象徴している。この原理は、規律ある生活を送ることに関係している。

賢者たちとの対話の中で、マントルはそのワイヤーが厳格な自己規律の象徴であることを学んだ。集中力と同じように、自己規律の感覚も鍛えることができる。ヨギ・ラマンはマントルに、自分のお気に入りの鍛錬法の一つは1日何も話さないことだと説明した。賢者たちはマントルに、長期間の沈黙の誓いは意志を鍛える優れた方法だと説いた。寓話が進むにつれて、相撲取りは金色のストップウォッチを発見した。これはシーヴァナ・システムの第五の美徳、すなわち「時間を尊重する」ことを象徴している。

賢者たちは社会から離れて暮らしながらも、時間を完全に尊重し、その流れに注意を払っている。彼らはマントルに「時間を制することは人生を制すること」だと教えた。砂時計は死すべき運命を否応なく思い出させてくれるものと捉え、常に人生を精一杯生きるべきだと考えている。だからこそ、時間を効率的に使い、どう過ごすかを計画することが重要だ。そのために、寝る前に15分かけて翌日の計画を立てるといい。日曜日には1時間かけて翌週の計画を立てよう。

もう一つの教えは、時間には容赦なく向き合い、ノーと言うべき時を学ぶことだ。毎日を最後の日のように生きよう。そうすれば、やりたくない活動に同意して時間を無駄にすることがなくなる。「この地上で過ごす最後の日に、これをやりたいと思うだろうか?」と自問するのが助けになる。

無私の心で人に尽くし、今を生きることが、喜びに満ちた充実した人生をもたらす

マントルが責任の重さで職場で倒れたのと同じように、寓話の相撲取りも意識を失って地面に崩れ落ちた。しかし、黄色いバラの香りのおかげで、エネルギーに満ちて目を覚ました。では、この花は何を象徴しているのだろうか。古代中国のことわざに「人にバラを贈る手には、いつまでも香りが残る」とある。

つまり、バラはシーヴァナ・システムの第六の美徳を象徴している。それは「無私の心で人に尽くす」という概念だ。僧侶たちは、常に他人に親切で思いやりを持つべきだと説いた。それが自分の人生を豊かにするからだ。毎朝、少し時間を取って、世界にどんな善を広められるか、他人の人生をどう良くできるかを考えよう。他人を心から褒める、困っている友人を助ける、家族に愛情を示す——そうすることで実践できる。このように親切で誠実な行動は、より幸せな生き方へとつながる。バラによって息を吹き返した相撲取りは、ダイヤモンドをちりばめた小道を発見し、永遠の至福と喜びへと導かれた。

賢者たちにとって、「今を生きる」ことが第七の美徳である。彼らは、幸せとは目的地ではなく旅そのものだと理解していた。人生を旅する中で、道は小さな驚き——つまりダイヤモンド——で飾られている。そのダイヤモンドに気づくためには、日々感謝の気持ちを実践しなければならない。

つまり、自分の健康、家族、木々でさえずる鳥の声さえも、常にありがたく感じるということだ。今この瞬間ほど大切なものはない。帰還後、マントルは元同僚にシーヴァナの賢者たちと出会う旅の物語を語って聞かせた。それ以来、彼は彼らの智慧を分かち合い続けており、そうすることで誓いを果たしているのだ。

まとめ

私たち一人ひとりが、喜びに満ちた充実した人生を送ることは可能だ。ヨギ・ラマンの寓話で語られるシーヴァナの賢者たちの7つの美徳に従うことで、ネガティブなものを排除し、生まれ持った使命の達成に集中することができる。実践的なアドバイス:心をポジティブな思考に集中させるには、「逆転思考」を実践しよう。シーヴァナの智慧の第一の美徳は、心を制することに関係している。

そのために、賢者たちはよく「逆転思考」と呼ばれるものを実践した。ネガティブな考えが頭に浮かんだら、積極的にそれをポジティブな考えに置き換えるのだ。たとえば、自分の外見を批判しそうになったら、代わりに自分への褒め言葉を考えよう!さらにおすすめの一冊:サドグル・ジャッギー・ヴァスデーヴ著『インナー・エンジニアリング』『インナー・エンジニアリング』(2016年)は、幸福は自分の内側にしか見出せないことを説く。本書は、より幸せで、より充実し、自分が生きている人生と調和するためのスピリチュアルな智慧を紹介している。

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